ボケますからよろしく・・・

11月3日文化の日、『ボケますからよろしく』(母さんおかえり)を観に、呉ポポロに初めて行きました。ナビで近くのコイン駐車場に停めて、ポポロ・ポポロ・・・どこじゃ?と通りがかったお兄さんに尋ねると「そこ!」っと、怪訝そうな顔。そこにはハンガーにつるされた服・・・。うん?またそこで、ポポロは?とおばさんに聞くと、「このビルの上」。女房は『未知との遭遇』を観に来て以来で、記憶喪失。中のエスカレーターで上がって、3階からの階段で記憶復帰。

『ボケますからよろしく』は中国新聞で連載されていたので、初期の作品も観たかったけど機を逸した。作者の信友直子さんは、島のガス屋さんの奥様のクラスメートだったそう。続編のこの作品、両親を介護する一歩手前の女房が観たがった。

印象的だったのは、信友家の購読紙は読売新聞だったこと、時に聖教新聞も付き合ってたこと、呉の街中の本当に小さな平屋のつつましさ。1961年生まれの信友さんも50歳代で乳がんを手術、その頃のしっかりしていたお母さんから娘への慈愛。コロナ禍で、特別に看取りと撮影を許容した病院の決断。そして何よりも、直子さんの映像作家として「撮ることの冷徹さ」=主観的・客観的・俯瞰的・自虐的・傍観者的・・・その視点の裏側にあるものとは???考えてしまった。