紙からデジタルへ

9月26日月曜日は本社の担当さんが、新聞販売所を訪問する『担当訪店』の日。アレコレと議題と課題を伝えに来た。まあ、この道何十年、いい時もその後の下り坂も見て来た俺にとって、この若い担当さんの人生の方が心配になる。

来月から新聞の購読を中止するお客さんの話を切り出した。俺が「何か不都合や失礼がございましたか?」と問うと、そのお客様(=ご婦人)は「いいえ、紙の新聞記事を読まなくなって、パソコンやスマホで記事を見るので、無駄だと思って」と答えた。新聞各社のデジタルサービスとして、紙の新聞を購読しているご家庭にはIDコードを付与し、無料でデジタル版の新聞記事も閲覧できるようになっている。「このご婦人は、そのことに思いが至ってないのではないか?」と感じた。調べてみると、ID登録のあるお客様だった。紙の新聞を中止したら、その情報を読者管理している部署に報告して、デジタル紙面は読めなくなる。紙の新聞を購読していない方は、わが社のデジタルの新聞記事を読むためには、月額2000円の利用料が要ること。そのことを、知らせるのが、販売所並びに発行本社の務めではないか?よって、その旨のパンフレットを担当員に注文した。

だが、この要求に、彼は違和感があったようで、「デジタルをオススメするのはいかがなものか?」と。販売局としては、販売所の利益にならないことは、はばかられます、と。おいおい、戦争末期、戦艦大和の進水を急いだ軍のように、その場の空気で進むと、失敗するよ・・・。時代の流れに抗うより、その波に乗って、生き残ることが大事じゃないのかい?とやんわりと言ったのだが・・・わかったかな?